小金井市芸術文化振興計画|デザイン・パートナー選考結果発表!
先日、このブログでもお知らせした、小金井市芸術文化振興計画デザイン・パートナーの選考結果が発表となりました(画像は近日公開します)。
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小金井市芸術文化振興計画
デザイン・パートナー選考結果
デザイン・パートナーの募集について
このたび、(仮称)小金井市芸術文化振興計画策定事務局(以下、「事務局」)では、2007年度より2年間に渡って行ってきた、芸術文化振興計画策定のプロセスを広く一般に公開するために、展示を中心とするプロジェクト「はじまる、小金井-芸術文化の循環で人とまちを豊かに-」を開催することになりました。
それにあたって、本展示プロジェクトの広報ポスター・パンフレットを担当するデザイン・パートナーを2008年12月~2009年1月にかけて公募いたしました。これは、プロジェクトの趣旨を理解していただいた上で、採用後は事務局との綿密な共同作業の元でデザインを完成させることのできる人材を求めるものでした。募集の結果、全国より4件のご応募をいただきました。
選考の結果
事務局で厳正な審査を行った結果、中山雄一朗さん(東京都)をデザイン・パートナーとして採用することが決定しました。
選考の理由
選考の理由について、評価基準と個別案の講評も含めて説明します。今回は全ての応募者が、複数のデザイン案を提案していましたが、便宜上応募者ごとにまとめてA案~D案と表現します。
本デザイン・パートナーの選考にあたっては、
・いわゆる従来の行政的なスタイルにとらわれない、斬新で芸術性の高いデザインであること(特に、小金井で新しい何かが「はじまる」ことを期待・予感させるようなもの)
・本展示プロジェクトの趣旨を適切にふまえたものであること
・広報ポスター・パンフレットとして効果的であること
という基準を中心として評価を行いました。
採用となったA案は、共通のコンセプトに基づくポスター案・パンフレット案の2種類から構成されています。プロジェクトに携わった人々の思いが凝縮された「言葉」を、最も美しくインパクトある形でデザインする、というのがそのコンセプトです。展示の主題である「はじまる、小金井」の言葉(文字)が圧倒的な存在感をもって表現されており、画面の色彩配置も鮮やかです。一方、全体としては等幅のグリッドを基調とした正方形のブロックによって構成されていて、シンプルで明快な構造が見出されます。すなわち、大胆さと秩序とが巧みにバランスを取って、「はじまる、小金井」のメッセージがきわめて示唆的・効果的に表現されていると言えます。本デザイン案は、展示の広報媒体としても十分に清新な印象を与え、訴求力を持つものであると判断され、本案提出者である中山雄一朗さんを採用することに決定いたしました。
残念ながら今回は選外となったB~D案も、それぞれに趣向を凝らした捨てがたいものでした。
B案はコンセプトの異なる、デザイン2案から構成されています。一つは、人間や動物が楽しげに練り歩くパレードをモチーフに芸術文化の魅力を伝えるというもの、もう一つは図形や記号などの抽象的な形で「芸術文化の循環」を表現したもので、いずれも細かい点まで配慮の行き届いたデザインでした。ただ、全体として決め手となるインパクトに欠け、展示企画の広報デザインとしてはもう一つアピールがほしいところでした。
C案は、当企画「はじまる、小金井」のロゴマークを独自に考案し、それを基調に温かみのあるデザインを組み立てたものでした。小金井市の花・桜をモチーフとしたロゴマークは、「芸術文化の循環で人とまちを豊かに」の理念を視覚的に趣向を凝らして表現したものですが、デザインとしてはやや硬く観念的な印象が強く、もう少しゆるやかで遊び心のある雰囲気を持たせてもよかったのではないか、という意見がありました。
D案は、小金井公園をイメージさせる菜の花をメインに構成された、複数パターンのデザインで、穏やかな黄色の配色が好感を与えています。展覧会の行われる春の季節感にもマッチし、親しみやすいデザインではあるのですが、その分落ち着いてしまって新味に欠ける点があり、「新しい何かが始まる」ことを期待させるデザインとしては、今一歩であるという結論に至りました。
今後の流れ
採用が決まったデザイン・パートナーには、今後事務局との話し合い等を経て、デザインを完成させていただきます。完成したポスター・チラシは、小金井市内及びその他の場所において広く公布される予定です。
また、その後、本芸術計画プロジェクトを広報するための市民向けパンフレット、および報告書のデザインを依頼することになります。
最後になりましたが、皆様からの積極的なご応募に事務局一同深く感謝いたします。
2009年1月31日
(仮称)小金井市芸術文化振興計画策定事務局
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小金井市芸術文化振興計画
デザイン・パートナー選考結果
デザイン・パートナーの募集について
このたび、(仮称)小金井市芸術文化振興計画策定事務局(以下、「事務局」)では、2007年度より2年間に渡って行ってきた、芸術文化振興計画策定のプロセスを広く一般に公開するために、展示を中心とするプロジェクト「はじまる、小金井-芸術文化の循環で人とまちを豊かに-」を開催することになりました。
それにあたって、本展示プロジェクトの広報ポスター・パンフレットを担当するデザイン・パートナーを2008年12月~2009年1月にかけて公募いたしました。これは、プロジェクトの趣旨を理解していただいた上で、採用後は事務局との綿密な共同作業の元でデザインを完成させることのできる人材を求めるものでした。募集の結果、全国より4件のご応募をいただきました。
選考の結果
事務局で厳正な審査を行った結果、中山雄一朗さん(東京都)をデザイン・パートナーとして採用することが決定しました。
選考の理由
選考の理由について、評価基準と個別案の講評も含めて説明します。今回は全ての応募者が、複数のデザイン案を提案していましたが、便宜上応募者ごとにまとめてA案~D案と表現します。
本デザイン・パートナーの選考にあたっては、
・いわゆる従来の行政的なスタイルにとらわれない、斬新で芸術性の高いデザインであること(特に、小金井で新しい何かが「はじまる」ことを期待・予感させるようなもの)
・本展示プロジェクトの趣旨を適切にふまえたものであること
・広報ポスター・パンフレットとして効果的であること
という基準を中心として評価を行いました。
採用となったA案は、共通のコンセプトに基づくポスター案・パンフレット案の2種類から構成されています。プロジェクトに携わった人々の思いが凝縮された「言葉」を、最も美しくインパクトある形でデザインする、というのがそのコンセプトです。展示の主題である「はじまる、小金井」の言葉(文字)が圧倒的な存在感をもって表現されており、画面の色彩配置も鮮やかです。一方、全体としては等幅のグリッドを基調とした正方形のブロックによって構成されていて、シンプルで明快な構造が見出されます。すなわち、大胆さと秩序とが巧みにバランスを取って、「はじまる、小金井」のメッセージがきわめて示唆的・効果的に表現されていると言えます。本デザイン案は、展示の広報媒体としても十分に清新な印象を与え、訴求力を持つものであると判断され、本案提出者である中山雄一朗さんを採用することに決定いたしました。
残念ながら今回は選外となったB~D案も、それぞれに趣向を凝らした捨てがたいものでした。
B案はコンセプトの異なる、デザイン2案から構成されています。一つは、人間や動物が楽しげに練り歩くパレードをモチーフに芸術文化の魅力を伝えるというもの、もう一つは図形や記号などの抽象的な形で「芸術文化の循環」を表現したもので、いずれも細かい点まで配慮の行き届いたデザインでした。ただ、全体として決め手となるインパクトに欠け、展示企画の広報デザインとしてはもう一つアピールがほしいところでした。
C案は、当企画「はじまる、小金井」のロゴマークを独自に考案し、それを基調に温かみのあるデザインを組み立てたものでした。小金井市の花・桜をモチーフとしたロゴマークは、「芸術文化の循環で人とまちを豊かに」の理念を視覚的に趣向を凝らして表現したものですが、デザインとしてはやや硬く観念的な印象が強く、もう少しゆるやかで遊び心のある雰囲気を持たせてもよかったのではないか、という意見がありました。
D案は、小金井公園をイメージさせる菜の花をメインに構成された、複数パターンのデザインで、穏やかな黄色の配色が好感を与えています。展覧会の行われる春の季節感にもマッチし、親しみやすいデザインではあるのですが、その分落ち着いてしまって新味に欠ける点があり、「新しい何かが始まる」ことを期待させるデザインとしては、今一歩であるという結論に至りました。
今後の流れ
採用が決まったデザイン・パートナーには、今後事務局との話し合い等を経て、デザインを完成させていただきます。完成したポスター・チラシは、小金井市内及びその他の場所において広く公布される予定です。
また、その後、本芸術計画プロジェクトを広報するための市民向けパンフレット、および報告書のデザインを依頼することになります。
最後になりましたが、皆様からの積極的なご応募に事務局一同深く感謝いたします。
2009年1月31日
(仮称)小金井市芸術文化振興計画策定事務局
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LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009
ひっさしぶりの更新です。一日でフリーペーパーをつくってしまおう、というイベントです。詳しくは以下を。
http://inaxginza.info/event/pdf/090113_lraj2009.pdf
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この度、INAX:GINZA(東京都中央区京橋3-6-18)におきまして、下記の通りイベント『LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009』を開催する運びとなりましたので、ご案内致します。
内容:「ライブ編集」というコンセプトのもと、会場にて建築家のレクチャー+インタビュー、その文字起こし、レイアウトなど、取材・編集作業をライブ形式で行い、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOURNAL』を即日発行するというメディア型のイベントです。
共通テーマ:「手の内側」
コミュニケーションが複雑さを増し、高度に専門分化した私たちの社会においては、建築にせよ、情報環境にせよ、社会制度にせよ、「誰が」「何を」設計するかが決定的に重要な問題となっています。そこでここでは、設計の方法論(=手)を切り口に、その可能性を明らかにすることによって、現代社会における「設計」の意味について考えます。
ゲスト・レクチャラー:
成瀬友梨+猪熊純/寳神尚史/mosaki(大西正紀+田中元子)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)/長坂常/勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio-L)/原田真宏/乾久美子/石上純也/藤本壮介
モデレーター:倉方俊輔
コメンテーター:南後由和+濱野智史
コラボレーター:mashcomix
レクチャーの内容は会場にて公開編集を行ない、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOUNAL』として来場者に限定配布されます。なお、イベントにあわせ、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOUNAL』vol.8も発行されます。
OPEN 10:00
11:00-12:00 成瀬友梨+猪熊純/乾久美子
12:00-13:00 mosaki(田中元子+大西正紀)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)
13:00-14:00 寳神尚史/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)
14:00-15:00 勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio L)
15:00-16:00 原田真宏/長坂常
16:00-17:00 石上純也/藤本壮介
17:30-19:30 DISCUSSION
20:00 PUBLISHING
『ROUND ABOUT JOURNAL』は、建築設計、編集、デザインに関わるメンバーによって2007年3月に創刊されたフリーペーパーで、「議論の場を設計する」を合い言葉として、ブログと雑誌をつなぐオルタナティブなメディアによる独自の情報発信活動を行なっています。
『ROUND ABOUT JOURNAL』
企画・編集:藤村龍至+山崎泰寛
協力:伊庭野大輔+藤井亮介+松島潤平+本瀬あゆみ+刈谷悠三
デザイン:刈谷悠三
発行部数:5000部
配布:希望者への郵送、INAX:GINZAおよび大学、書店、ギャラリー等にて
(現在は配布を終了しています。次号の配布予定は2月以降お知らせ致します)
http://inaxginza.info/event/pdf/090113_lraj2009.pdf
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この度、INAX:GINZA(東京都中央区京橋3-6-18)におきまして、下記の通りイベント『LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009』を開催する運びとなりましたので、ご案内致します。
内容:「ライブ編集」というコンセプトのもと、会場にて建築家のレクチャー+インタビュー、その文字起こし、レイアウトなど、取材・編集作業をライブ形式で行い、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOURNAL』を即日発行するというメディア型のイベントです。
共通テーマ:「手の内側」
コミュニケーションが複雑さを増し、高度に専門分化した私たちの社会においては、建築にせよ、情報環境にせよ、社会制度にせよ、「誰が」「何を」設計するかが決定的に重要な問題となっています。そこでここでは、設計の方法論(=手)を切り口に、その可能性を明らかにすることによって、現代社会における「設計」の意味について考えます。
ゲスト・レクチャラー:
成瀬友梨+猪熊純/寳神尚史/mosaki(大西正紀+田中元子)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)/長坂常/勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio-L)/原田真宏/乾久美子/石上純也/藤本壮介
モデレーター:倉方俊輔
コメンテーター:南後由和+濱野智史
コラボレーター:mashcomix
レクチャーの内容は会場にて公開編集を行ない、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOUNAL』として来場者に限定配布されます。なお、イベントにあわせ、フリーペーパー『ROUND ABOUT JOUNAL』vol.8も発行されます。
OPEN 10:00
11:00-12:00 成瀬友梨+猪熊純/乾久美子
12:00-13:00 mosaki(田中元子+大西正紀)/柳原照弘(ISOLATION UNIT)
13:00-14:00 寳神尚史/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)
14:00-15:00 勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio L)
15:00-16:00 原田真宏/長坂常
16:00-17:00 石上純也/藤本壮介
17:30-19:30 DISCUSSION
20:00 PUBLISHING
『ROUND ABOUT JOURNAL』は、建築設計、編集、デザインに関わるメンバーによって2007年3月に創刊されたフリーペーパーで、「議論の場を設計する」を合い言葉として、ブログと雑誌をつなぐオルタナティブなメディアによる独自の情報発信活動を行なっています。
『ROUND ABOUT JOURNAL』
企画・編集:藤村龍至+山崎泰寛
協力:伊庭野大輔+藤井亮介+松島潤平+本瀬あゆみ+刈谷悠三
デザイン:刈谷悠三
発行部数:5000部
配布:希望者への郵送、INAX:GINZAおよび大学、書店、ギャラリー等にて
(現在は配布を終了しています。次号の配布予定は2月以降お知らせ致します)
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