このブログは「小金井発!芸術文化を書くこと/伝えること講座」運営の一環として、東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究室小金井プロジェクトチームによって運営されています。
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『物語としてのケア ナラティヴ・アプローチの世界へ』

例えば先週職場や学校で誰かに怒られちゃったとか、気がつけば小金井公園の緑が滴るほどきれいだったとか、そんな事を誰かに伝えたいと思った時、それをゆっくりと聴いてくれる人が、私にはどれだけいるでしょうか?

物語としてのケア ナラティヴ・アプローチの世界へ』は臨床社会学の研究者である著者ですが、本書は専門的な本ではなく、人は語って生きていくということが、豊富な事例を交えてやさしく書かれています

「人が、最もその人らしい部分を語ろうとする時、それは自分が生まれてから今までどのように生きてきたのかという「自己物語」の形式を取らざるを得なくなる。自分は今まで、何に苦しみ、何に歓んできたのか。何に傷つき、何に感動してきたのか。誰と出会い、誰と別れてきたのか。何を手に入れ、何を失ってきたのか。そうした自分にとってのかけがいのない経験を綴ったひとつの物語、それこそが、他ならぬ私らしさを構成するもっとも重要な要素となるはずである。」と言う著者は、ケアには従来の技術と精神という二項対立ではなく、「関係」が重要であると考えています。そしてあらゆる「関係」は「言葉」によって作られ、「語り」によって維持されているから、「言葉」や「語り」、そしてそれを織りなす「物語」に注目することで、新しい「関係」が見えてくると説くのです。

一人暮らしのお年寄りや、話を聞いてもらえない子どもたち。いや大人だって慌しい日々に忙殺されて、親しい相手にじっくりと話を聴いてもらえないことが、どんなに多いことでしょうか。人は語らなくては生きていけないことを思い出させてくれる、大切な一冊です。

残念ながら小金井の図書館には無いようですが、良かったら読んでみてください。(IS)

物語としてのケア―ナラティヴ・アプローチの世界へ (シリーズ ケアをひらく)物語としてのケア―ナラティヴ・アプローチの世界へ (シリーズ ケアをひらく)
(2002/06)
野口 裕二

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